Rafter
Rafter(ラフター)とは、筏の意味。紀伊山地の霊峰を水源とする熊野川で産声を上げたこのロッドは、熊野川水系の基幹産業で600年以上の歴史がある「筏流し」から名づけられています。大河川の流れは太くて強い。そこに息づくトラウトたちはたくましく、力強いファイトを見せてくれます。激流に揉まれ育ったターゲットを、時には強引に寄せ、時には流れに乗せるようにいなすことが可能。筏師のように川の流れに合わせて自在にコントロールできる、流れを意識して作ったモデルです。
デザイン面では、光の当たり方により、熊野川を意識した鮮やかなグリーンが浮かび上がるブランクを採用。Rafterの銘は川の流れに立つ筏をイメージし、グリップエンドはMANOMAのロゴマークを刻んだアルミプレートが引き締めています。
シチュエーション|中流~下流域の本流
ターゲット|サクラマス、サツキマスなど
「押しが強い本流の流れに負けてリーリングが安定しない」。また、「シャープなロッドアクションが決まらない」。そういうジレンマが付きまとう太い流れの中・下流域のために作られた硬派ロッドです。張りのあるバットが激流に飲み込まれずに、しっかりとルアーにアクションを伝えてくれます。7.10ftで重さが113gとトラウトロッドとしては軽く、遡上マス狙いでは必須のテクニックである連続したトゥイッチングを、過酷な条件の中でも軽快にこなすことができます。
シチュエーション|渓流域の本流、支流
ターゲット|イワナ、ヤマメ、アマゴなど
携帯性に優れた3ピースを採用したベイトフィネスロッド。やや張りを持たせた調子はルアーの操作性を重視しつつ、低弾道ではじき出すようにキャストができる絶妙なバランスに。また、グリップのコルク部分は握りやすいよう、ふくよかなアーチを描き、手のひら全体で包み込めるオリジナルデザインを採用。操作性と疲れにくさを両立させています。
※入渓・退渓時にロッドを守る専用ハードケース付
シチュエーション|渓流域の本流、支流
ターゲット|イワナ、ヤマメ、アマゴなど
携帯性に優れた3ピースを採用した4.10ftのスピニングモデル。ヘビーシンキングミノーが主流となる渓流ルアーシーンに、あえて2g台の軽いルアーでも操作しやすいしなやかさを持たせました。適度なしなりがキャスト精度を高め、「誰にでも使いやすい」ロッドに仕上げています。
※入渓・退渓時にロッドを守る専用ハードケース付
シチュエーション|源流、ボサ川
ターゲット|イワナなど
キャスト幅が満足に取れないような源流エリア。「巻きの釣り」では誘えない狭さ。そしてヘビーウエイトのシンキングミノーでは着水するとすぐに着底してしまうため、じっくりと誘うことができない。このようなポイントでは、1g~2g台の軽いミノーを使わないと、勝負ができないことになります。ラフター38-切口-は、源流のさらに奥にあるポイントで真価を発揮してくれます。ラフターシリーズでは最もしなやかなブランクは、軽めのルアーもストレスなくキャストできる源流特化型ロッドです。
切口(キリクチ)とは、紀伊半島に生息するイワナ(ヤマトイワナ)の地域個体群のことです。熊野川水系の源流域が生息地として知られていますが、生息地は永年禁漁区として保護されています。また、以前はこの禁漁区以外にも生息していたという記録が残っており、現在も禁漁区以外での捕獲例も見られます。紀伊半島、主に奈良県の年配の釣り師や山師は、今でも原種だけでなく放流されたイワナのことも「キリクチ」と呼び、民俗学的にはキリクチはイワナの方言としても取ることができます。この貴重な魚の名前を冠する「ラフター38-切口-」は、源流域での釣りに振り切った特化型ロッドです。