熊野川サツキを求めて(中瀬直行)

サツキマス

こんにちは。
マノマトラウトスタッフの中瀬と申します。

はじめましての方ばかりだと思いますので、自己紹介を少々。私は和歌山県串本町在住で、ヒラスズキからライトソルトといった、ソルトウォーターゲームをメインにし、渓流アマゴ、ブラックバス等、海水淡水問わず、四季折々のターゲットを追い求める日々を送っています。

南紀エリアで様々なターゲットを追い求める中、もちろん熊野川も通える距離にあるので、シーズン中は何度か通い熊野川サツキに挑戦してきました。
遡上のタイミングが、大好きな磯ヒラスズキシーズンと被るので、シーズン中は数える程の日数で、満足のいくような魚には出会えていなかったのが、正直なところ。今まで30半ばくらいまで本流アマゴは手に出来てましたが、遡上、本流アマゴ、問わず出来れば40cmを超えるような立派な魚を熊野川で釣ってみたい!と、シーズンが来るたび想い馳せてました。

昨年、マノマトラウトが創設し、ことし春にロッドも発売となりました。倉本代表が通い込み、惚れ込んだ、熊野川サツキのためのロッドが、今回発売となったRafter710です。熊野川の雄大で太くて強い流れにも負けず、リーリング、トゥイッチを軽快にストレスなく出来るというのが、コンセプト。
持った感じは張りのある強めのブランクス。およそサツキマス用ロッドのイメージではありませんが、ラインを通し、いざ使ってみると、コンセプトに納得。
熊野川の強い流れの中でも、イメージ通りにルアーを操作できました。テーパーは加重に応じて素直に曲がってくれるレギュラーテーパー。
強くて張りのあるロッドというと、ルアーの重さを胴に乗せにくく、飛ばしにくいイメージがありましたが、このロッドは、反発力で弾き飛ばすような感じで逆に飛距離が伸びた気がします。使用する最軽量7g程でもストレスなくキャスト出来ました。

そんな中、挑んだ2023シーズン。Rafter710片手に出来る限りフィールドに立とうと、熊野川通いが始まりました。朝霧に包まれた熊野の山々は神々しく、期待に胸を膨らませて車を何度も走らせました。

Rafter710のおかげで、連日、長時間の釣りも軽快でストレス無く集中できました。自分なりにその日に応じたエリアの選び方、釣り方などをを絞り込んで行く日々が続き、何匹かの本流アマゴに出会えました。

そして待望のそれは何の前触れもなく訪れました。

熊野川サツキシーズンも終盤に差し掛かりはじめた6月21日。この日は釣りが出来るかどうかの微妙な天気。雨雲レーダーと睨めっこし、雨雲を避けながらの釣りとなりました。場所によっては土砂降りのところもありました。

選んだエリアは上流域。時折り小雨が混じるも、なんとか釣りは出来そう。
通い慣れたポイントなので、およそのバイトポイントは頭に入っている。太くて強い流れの手前側ヨレをダウンクロスで釣り下っていく。
Rafter710は前述の通り、ティップから張りがあり、少ないモーションでも伝達率がいいので、軽い力でもアクションをつけやすい。
ロッドを立て気味にし、シェイキングするように流していく。

しかし期待も虚しく反応はない。

反応の良いストレッチも終わりにさしかかり、アクションを弱めて回収しようとすると、ヨレを抜けた手前側でバイト!水中での首振りとボディローリングが強くて、重い!絶対に獲らないとダメなやつ!今まで掛けたことのないような引きをなんとかいなしながら、ネットイン!Rafter710は流れの中、魚の走りに追従しながら曲がり、反発力で寄せてくれました。緊張感が張り詰める中、多少の安心感もありました。
そして、魚を見た第一声が「なんだ、これ…」でした。見たことのないサイズがネットの中にいる。
目測軽く40cmを超えてる魚を見つめながら、ジワジワと込み上げてくる嬉しい感情。

精悍な面構えは長い時間を生き延びてきたんだなと感じる。

魚に聞いてみないと分からない部分ではありますが、自分なりに考察したところ、遡上系ではなく、上流、中流でひっそりと生き延びてきた朱点の残った本流アマゴだと感じますが、そんなことは今は問題ではなく、ずっと憧れていた熊野川水系での40オーバー、44cmでした。
この魚に辿り着くまで、どれだけ歩いたか、どれだけキャストしたか、どれだけ熊野川を行ったり来たりしたか。経験が少ないからこそ苦労しましたが、そこは、気持ちと、先輩方の背中と、タックルがあってこその魚だと思います。

 

今年から使い始めたRafter710ですが、私のように経験が比較的浅くても、強い流れや、弱い流れ、遠距離、近距離、どんな河川でも使いやすいと思います。使用可能なルアーも幅広いです。サツキマスにとどまらず、マノマスタッフや購入した方はサクラマスにも使用しているので、活用範囲は幅広く、本流で鱒族を狙う方の良き相棒になると思います。

この魚で2023シーズンはしめましたが、来シーズンはさらなるサイズアップと、遡上系の40オーバー、釣りの精度を高めてコンタクトを増やす、を目標に楽しんでいきたいと思います。

タックルデータ
ROD : Rafter 710 四滝
REEL : カーディナル44
LINE : PE0.6 & フロロ3号
LURE : タックルハウスBKS75

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